はっさく・河内晩柑など柑橘の皮の食べ方・レシピ おすすめ5つ



認知症予防 柑橘の皮に有効成分、冷え性、花粉症対策にも

「柑橘の成分で記憶力維持」というニュースがありました。柑橘(河内晩柑)の皮に含まれる香り成分「オーラプテン」に、認知症予防(言葉を記憶し、思い出す力を維持する効果)が確認され、松山大学、愛媛大学、愛媛県が河内晩柑のジュースを開発し、機能性表示食品と認可されました。自然から実を守る皮には健康成分が多いことが実証された一例です。

 ほかに、八朔など柑橘の皮や薄皮などに含まれている苦味成分「ナリンギン」は、抗アレルギーとして花粉症を緩和、血中の脂肪酸分解、免疫力アップなどに効果があるとあります。

 さらに、みかんなどに含まれるオレンジ色のカロテノイド「β-クリプトキサンチン」、血中濃度が高い人は、肝機能障害、動脈硬化、インスリン抵抗性、骨粗しょう症、メタボ、酸化ストレス等へのリスクが低くなることが実証実験で証明されました。 

 また、柑橘の皮や薄皮、筋にはポリフェノール「ヘスペリジン」が多く含まれ、毛細血管の強化や血流改善効果があり、冷え性、肌荒れ、むくみ、自律神経のバランス、リウマチなどの改善に役立つとありました。

 こうなると皮を捨てるのはもったいないのです(ちなみにはっさく300gのうち80g近くが皮)。食べ方はマーマレイドが一般的ですが、皮の表面だけを使っていること、苦味を取るためのあく抜きで有効成分が減少してしまうこと、砂糖(40%)をとり過ぎることに気が引けます

 そこで、マーマレイド以外で、かつ簡単な食べ方を考えてみました。


 写真:八朔の薄皮は苦味がありますが、これが「ナリンギン」や「へスぺリジン」。

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その1 はっさくや甘夏などの皮と果汁のドレッシング



ちょっと試してみたら驚くほど美しく、おいしかった柑橘皮のドレッシング

おすすめ柑橘:八朔、甘夏、河内晩柑、伊予柑など皮が厚い柑橘

作り方:柑橘の表面をよく洗ってから、皮の表面をすりおろし、これに果汁を絞ります。色素成分はカロテノイドなので油と相性がよい(吸収しやすい)ので、オリーブオイルを加えて、お好みで蜂蜜や塩、ワインビネガーを加えてトロりとしたドレッシングにします。

※オイルを使わず、塩麹を加えたソースもおすすめ。和え物にすると春の香りがいっぱい。

※これだと薄皮などが残ってしまうので、それらはミキサーにかけてドレッシングに混ぜるか、みじん切りにしたうえで、オリーブオイル、バルサミコ酢、塩、胡椒を加えて炒めて、オレンジソースにして肉料理に合わせます。

食べ方:サラダのドレッシングや和え物に。塩気を強くしてパスタソースにも。


その2 はっさくや甘夏などの皮の酢漬け




酢玉ねぎを参考に、皮の千切りの酢漬け(果実酢+蜂蜜+塩少々)を作ってみました(みじん切りでもOK)。ほかにピクルスの具材として皮を入れても。

おすすめ柑橘:八朔、甘夏、河内晩柑、ネーブル、伊予柑、レモンなど皮が厚い柑橘

作り方:小瓶に入るだけの刻んだ皮を入れて、塩と蜂蜜を加えて果実酢を注いだら3日後に完成。2週間くらいたつと味がなじみます。

食べ方:苦味は余韻の長い味なので、シャープな味わいの料理では少量を。サラダに合わせたり、魚の煮付け、味噌や粕漬けなどで針ゆずのように添えたり、油を使う炒め物や酢豚、白身魚のマリネや、寿司飯に加えたり、さば水煮缶料理に使ったり。刻んで納豆に合わせても(納豆が苦味を打ち消すので食べやすく、酢が加わるので減塩になります)。



その3 簡単!即席マーマレイド(砂糖不使用)



 マーマレイドやオレンジピールは保存食。そして美味しさのために苦味を取り除き、砂糖漬けにしています。有効成分が減り、砂糖を取るのは控えたく、しかも簡単に作りたい、ということで考案したレシピ。

おすすめ柑橘:八朔、甘夏、河内晩柑、ネーブル、伊予柑、ゆず、レモンなど皮が厚い柑橘

作り方:薄くスライスした皮と同量の水と少しの果汁を加えて火にかけます(苦味増幅を抑えるために加熱は沸騰5分以内)、粗熱をとって容器に入れたらレモン果汁を数滴、塩をぱらり、はちみつをたらりと加えて冷蔵保存。

食べ方:これはヨーグルトなどに混ぜたり、肉料理のソースに加えたり、サラダやマリネに加えて。使用状況にもよりますが、1カ月くらいは冷蔵庫で日持ちします。



豚肉をソテーしたフライパンに柑橘の皮の千切りを加えてバルサミコ酢で軽く煮詰めてオレンジソースに。さらにみじん切りをそのままふりかけて。


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その4 簡単!柑橘皮の塩漬け(みじん切り)




 皮を使ったレシピで一番簡単なのは、みじん切りにした皮に塩をまぶしておくだけ。成分がそのままなので、食べる量が多いと苦味とびりびり感は少しあります。良薬口に苦し。

おすすめ柑橘:八朔、甘夏、河内晩柑、ネーブル、伊予柑など皮が厚い柑橘

作り方:みじん切りにして、2%の塩を混ぜる。長期保存なら5%ほど。瓶詰め冷蔵庫保管で。

食べ方:肉料理や魚料理、サラダやパスタにかけたり、ピザやピザトーストにトッピング。ほかに餃子やハンバーグの餡に加えたり、炒飯や納豆に混ぜて食べると苦味みも気にならずにたくさん食べられます。

 用途に応じて、レモン果汁、ワインビネガー、オリーブオイル、蜂蜜などお好みの下味をつけるとさらに楽しく食べられます。




その5 皮を乾燥させて陳皮に



おすすめ柑橘:早生ミカン、温州みかん、ぽんかん、はるみ、デコポンなど

作り方:自然乾燥の、手づくり陳皮の香りの良さは格別です。みかんの出まわる冬は空気が乾燥しているので室内でも1週間ほどでカラカラに乾燥します(加湿器のない部屋)。

 まずはみかんの皮を洗ってから(無農薬でも)皮を剥き、一口大ほどにちぎって白いほうを上に向けてザルの上へ。カラカラに乾いたら瓶詰めで保存し、使用前にミルで粉砕します。

 ※みかんはシーズン中に食べた皮を自然乾燥させて密封できる袋に入れて保存しておき、陳皮がなくなったらそのたびにミルで粉砕して使ったほうが香りが楽しめます。
 ※多湿な部屋の場合は乾燥に不向きです。よく晴れた日に天日干しがおすすめ。

食べ方:陳皮に唐辛子を加えると二味唐辛子に。みかん個分の皮に唐辛子本で贅沢な二味唐辛子ができます。その香りのすばらしさは是非体験してもらいたいです。

用途は万能:辛味の要不要に合わせて、陳皮だけ・唐辛子入りを使い分け・・・
 和食なら、味噌汁、煮物、炊き込みご飯、おにぎり、きんぴら、焼魚、甘露煮、佃煮、ふりかけ、、、
 中華なら、麻婆豆腐、酢豚、えびちり、炒飯、、、
 洋風なら、ポテトサラダ、パスタ、ピザ、サラダ、カルパッチョ、、、
 想像以上のおいしさに驚きます。

陳皮入り調味料もおすすめ
味噌やマヨネーズ、柚子胡椒などに加えてもさわやかな味わいが楽しめます。
粉末にする前の皮を手でちぎり、お酢や醤油、オリーブオイルに漬け込んで(小瓶でさまざまな味を)。

冷え性改善には、たっぷり使えるお茶がおすすめ。緑茶生姜(緑茶に皮付き生姜すりおろしを加えるお湯の温度は80度以下)ならさらにポカポカになります。


その6 塩みかん

レシピはこちらから

最後に:これは柑橘皮の思い付きレシピの一例。どのくらい食べればよいの?などを気にせずに、体に効いてるはず!のワクワク感をもって楽しい食事を。健康&おいしいレシピもお待ちしております。 


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