
岩出山の凍り豆腐を取り寄せて試食してみました。
豆腐を凍らせてから寒風で干してあげた「凍り豆腐」(凍み豆腐)。カラカラに乾燥させたものと、凍ったままのふたつがあります。この岩出山の凍り豆腐は、乾燥させたもの。高野山の精進料理の具材として作られていた「高野豆腐」とルーツは同じで、伊達政宗が幼少期に過ごした宮城県の岩出山町に住んでいた斎藤庄五郎という人が、奈良の小倉山で凍り豆腐の作り方を習い、岩出山に持ち帰ったと記録があるようです。気候風土の違うこの地で、作り方を研鑽し独自の製法を確立させました。


写真は日テレNEWS24より
私たちの知っている高野豆腐と違うのは、膨軟剤などを使用せずに作った凍り豆腐であること、2週間ほどの時間をかけて氷温熟成させること、その後、解凍し水で戻しあく抜くこと、さらに、イグサを使って豆腐を編み上げて寒風にさらして干しあげること。
ためしに、スーパーで市販されていた高野豆腐と一緒に食べ見るとその違いは明らか。高野豆腐は、スポンジのようにふわふわして、煮汁をたっぷりと含みながらも、その煮汁が出てしまうと味気がない。岩出山のものは、膨軟剤を使っていないため、厚みは半分以下なのに、弾力のある食べ応えで、おからのような食感があります。
一度アク抜きをしているにも関わらず、宮城県産大豆のおいしさのせいか、風味はこちらのほうが数段上。うまいのです。わたしたちが取り扱っていたオーサワジャパンやムソーの高野豆腐も膨軟剤で同じ食感。昔ながらの製法が現代の製品より、うまいのはなんともうれしい気持ちになりました。
仙台では雑煮にこの凍り豆腐が欠かせない食材で、農協の道の駅やスーパーなどにはたくさんの人が買い求めにくるということにも納得(仙台の雑煮の作り方)。
江戸時代から続くこの伝統製法を守るのは、今ではわずか5人だそうです。この方たちが凍り豆腐つくりを終えてしまったら、もう味わうこともできません。少しでも長く続けられる、次世代に引き継がれるように、一緒に応援団となりましょう(当会では販売しておりません)。
岩出山名産の凍り豆腐の商品詳細
名称:凍り豆腐
原材料名:丸大豆、豆腐用凝固剤
内容量:20枚 90g
賞味期限:製造からおよそ6か月
保存方法:直射日光をさけなるべく乾燥した冷暗所に保存
原産地:宮城県大崎
製造・販売:岩出山凍豆腐生産協同組合
JAいわでやま 岩出山農協 凍豆腐事業部
岩出山名産の凍り豆腐の食べ方
たっぷりの湯(40℃位)につけ、4分ほどで全体がふっくらとしたら、両手で軽く絞り、料理の用途に合わせて切って、調理してください。
おすすめは、炊き合わせ、煮しめ、すきやき、甘煮、よせ鍋、おでん、豚汁、雑煮、かきあげ、天ぷらなどに。
岩出山のこだわり(パッケージより抜粋)
この岩出山凍り豆腐は質実剛健とでもいいえばよいか、工場で大量生産される早煮凍り豆腐しか知らない人には、同じ凍り豆腐と思えないであろう。
大きな違いはその食感にある。工場で大量生産される凍り豆腐は、重曹などの膨軟剤を使用して歯触りがふっくらと柔らかい仕上げになっているのが主流。
当地岩出山凍り豆腐は昔ながらの手作りで膨軟剤などは一切使用せず、素朴な味と歯触りを守り続いているために、使用するときはぬるま湯につけて戻す必要があります。
市販品の多くは早煮の凍り豆腐が多く取り扱われるようになってきた。しかし、昔ながらの手作り凍り豆腐の弾力にとんだ歯触りと素朴な味わいには勝てるものではないと自負している。百七十年の伝統ある食品です。
岩出山の凍り豆腐の紹介ページ
JAいわでやま 岩出山農協 凍豆腐事業部
おいしいね!OSAKI 岩出山伝統の品「凍り豆腐」
ホシザキきっちんぷらす