稲作だより,  土の声

ど根性米 土の声 2018.10 No.152

▼9月に入ると、8月のあの暑さを忘れてしまうほど、涼しくなった。これも異常のはず。必ず暑さが戻ってくると身構えていたものの、結局は涼しい日が続いた。
▼9月に入ると、8月のあの暑さを忘れてしまうほど、涼しくなった。これも異常のはず。必ず暑さが戻ってくると身構えていたものの、結局は涼しい日が続いた。
▼酒田の堀さんのところでは、ほかより一足早く黄金色になっている田圃があります。それは「ひとめぼれ」。車から降りて少し歩けば畔で休んでいたイナゴがパチンパチン、ガサガサっと音を立てて田圃に逃げ込み、稲穂に止まっていたトンボは慌てて飛び立つ。視線を上にあげてみると、秋晴れのなかくっきりと浮かぶ鳥海山。その向こうからこちらに向かって吹き付けるそよ風が稲穂をなびかせて体を通り抜ける。まるで田圃から「いい出来栄えだよ」と答えてくれたように感じる。あれだけの高温、干ばつのなかよくここまで稔ってくれたと安堵した。
▼暑さが一段落してくれたことに加えて、救いとなったのは、断水直前に追い詰められながらも、その一歩手前で雨が降り、用水路の水が使えたこと。酒田よりも北の遊佐町では、台風通過後に、フェーン現象によって高温の風が吹き付けたため、稲穂が枯れてしまう「白穂」が出たとニュースになった。堀さんは、「昔から台風のあとは必ず水をたくさん入れるんだ、と教えられてきた、あのときもたっぷりと水をやることができた。だから、助かった」との話にほっとしました。これだけの気候だったので乳白米の心配は残されつつも、今年の米は、猛暑干ばつを乗り越えた「ど根性米」。どうぞご期待ください。

酒田の堀さんのところでは、ほかより一足早く黄金色になっている田圃があります。それは「ひとめぼれ」。車から降りて少し歩けば畔で休んでいたイナゴがパチンパチン、ガサガサっと音を立てて田圃に逃げ込み、稲穂に止まっていたトンボは慌てて飛び立ちます。視線を上にあげてみると、秋晴れのなかくっきりと浮かぶ鳥海山。その向こうからこちらに向かって吹き付けるそよ風が稲穂をなびかせて体を通り抜ける。まるで田圃から「いい出来栄えだよ」と答えてくれたように感じる。あれだけの高温、干ばつのなかよくここまで稔ってくれたと安堵した。
 暑さが一段落してくれたことに加えて、救いとなったのは、断水直前に追い詰められながらも、その一歩手前で雨が降り、用水路の水が使えたこと。酒田よりも北の遊佐町では、台風通過後に、フェーン現象によって高温の風が吹き付けたため、稲穂が枯れてしまう「白穂」が出たとニュースになった。堀さんは、「昔から台風のあとは必ず水をたくさん入れるんだ、と教えられてきた、あのときもたっぷりと水をやることができた。だから、助かった」との話にほっとしました。これだけの気候だったので乳白米の心配は残されつつも、今年の米は、猛暑干ばつを乗り越えた「ど根性米」。どうぞご期待ください。

酒田の堀さんのところでは、ほかより一足早く黄金色になっている田圃があります。それは「ひとめぼれ」。車から降りて少し歩けば畔で休んでいたイナゴがパチンパチン、ガサガサっと音を立てて田圃に逃げ込み、稲穂に止まっていたトンボは慌てて飛び立ちます。視線を上にあげてみると、秋晴れのなかくっきりと浮かぶ鳥海山。その向こうからこちらに向かって吹き付けるそよ風が稲穂をなびかせて体を通り抜ける。まるで田圃から「いい出来栄えだよ」と答えてくれたように感じる。あれだけの高温、干ばつのなかよくここまで稔ってくれたと安堵した。
 暑さが一段落してくれたことに加えて、救いとなったのは、断水直前に追い詰められながらも、その一歩手前で雨が降り、用水路の水が使えたこと。酒田よりも北の遊佐町では、台風通過後に、フェーン現象によって高温の風が吹き付けたため、稲穂が枯れてしまう「白穂」が出たとニュースになった。堀さんは、「昔から台風のあとは必ず水をたくさん入れるんだ、と教えられてきた、あのときもたっぷりと水をやることができた。だから、助かった」との話にほっとしました。これだけの気候だったので乳白米の心配は残されつつも、今年の米は、猛暑干ばつを乗り越えた「ど根性米」。どうぞご期待ください。