稲作だより,  土の声

ごはんの味は一期一会 土の声 2021.04 No.182

▼ご飯はいつもおいしいと感じられるものの、厳密には、同じ味は再現することは困難で一期一会の味。お米を作り、お届けする側としては、健康への想いを胸に、生産者、銘柄、収穫からの期間、気温や湿度、精米具合などさまざまな条件で精米し、その米のベストな炊飯釜、洗米方法、浸漬時間、水加減で炊飯し、それを味わい、その結果が最善であるのかを確かめている。
▼が、これでは事情を知っている自分だけの環境の、自分の舌だけの話でしかない。独りよがりにならないようにスタッフと試食すると、案の定、感想がひとりひとり異なる。さらに、同じ釜、同じ水を使っても、炊く人によって微妙に味が変化する上に、炊き上がりから蓋の開け閉め回数、時間の経過、飯椀によそってからは秒単位で変わる。これだけでも好みが分かれ、これが一番とは言い切れない。
▼味の違いに一番敏感なのは同じ精米コースで待ち受けているみなさん。その時期や米に対する炊飯のヒントとなるように「今週の情報」に、こんな米に仕上がった、だからこう炊き上げて、という情報を発信することにした。
▼そこで、みなさまが求める情報はもちろん、お米と健康やお米と環境、お米と子育てやお米と人生など、お米へにまつわるエピソードや、楽しくなる食べ方や健康によい食べ方などを掲載できれば、ちょっとしたおたよりコーナーができ、楽しくなりそうだと思う。是非おたよりをお寄せください。