稲作だより,  土の声

今年はぬか漬けで美しく 土の声 2021.01 No.179

▼「何はなくとも香の物」。この前提には「ご飯を食べるために」が存在する。ひと昔前では、どこの家庭でもこの自家製が食事の根底にあったことは間違いありません。そのなかでも「ぬか漬け」は、白米に不足する栄養素ビタミンB1や老化防止になる抗酸化物質、発酵による香りと旨味と酸味、生きた善玉菌がたっぷりと含まれている。加えて健康に欠かせない旬の野菜を非加熱状態で食べられる。このぬか漬けは、免疫力をつかさどる腸内環境に非常によいと云われている。とはいえ、市販品は添加物が多く、加熱殺菌されていたり、そもそも発酵させていないものばかり。
▼「ぬか漬け」は栄養面だけでなく、残り野菜も利活用できる点、香りに圧倒的な違いがあり、家庭で作るのが一番。漬け方は簡単。「ぬか」と同量の「水」にぬかの13%の「塩」を混ぜ「くず野菜」を加え、毎日かき混ぜるだけ。私たちは最高の原材料「無農薬の米ぬか」を簡単に手に入れることができ、唐辛子や昆布、山椒、椎茸、果物皮などを加えたり、漬け時間を変えたり、我が家の味として変幻自在なことがうれしい。お休みするときはビニール袋に密封し冷蔵庫へ入れておくだけ。数週間でもお腹の調子がよくなり、運がよければ一生付き合えるぬか床ができるかもしれません。
▼毎日かき混ぜるのは面倒?「ぬか」には美白成分と油分が豊富で手が艶やかになる特典付き。今年は毎日の食卓に「我が家のぬか漬け」を加え、もっと免疫アップ、もっと美しく、ずっと元気でいたい。