稲作だより,  土の声

新時代の小麦の問題 土の声 2019.04 No.158

▼玄米は残留農薬の心配があるので、無農薬のものを選んだほうがよいと云われてきた。輸入小麦においては全粒でなくとも「すべて」に注意が必要な時代となりました。
▼今年に入り消費者レポート等の記事をご紹介しましたが、3月10日に農民連食品分析センターさんが追加する形で除草剤「グリホサート」の残留農薬検査結果を発表しました(単位はppm)。日清全粒粉パン用は1・10、全粒粉100%で焼けるパン用粉は1・05、強力小麦粉は0・37、日清カメリア強力小麦粉は0・09、つづいて、パスタ オーマイ1・7mmは0・07などスパゲッティなどの加工品からも基準値内ながら検出されている。しかも、小麦は国が一括して輸入し、製粉業者へ売り渡しているため、どこのメーカーがよいという選択もなく、「輸入小麦使用食品」が対象となるのです。
▼この問題の裏側には、海外の小麦栽培の変化があります。これまでは小麦が自然に枯れてから収穫していましたが、効率化のために収穫前の小麦に除草剤「ラウンドアップ」を直接撒布して枯らす方法が普及したのです。2年前に日本の残留基準値は6倍のに引き上げられたのもこれが理由のようです。
▼パン、麺、揚げ物、お好み焼き、菓子、大麦、押麦、、、まずは、常食しているものから見直し、国産小麦使用製品(輸入小麦なら有機小麦)を選択することが自分と家族の健康を守るにことになります。