稲作だより,  土の声

雑穀の底力。土の声 2021.12 No.190

▼中国では古くから長寿食にで利用されてきた「黒米」。あの楊貴妃も食していたという。白米に混ぜて炊くと赤紫ご飯になり、もちもちとしておいしい。この色は抗酸化物質アントシアニン。目の機能改善や動脈硬化予防になり、その他玄米同様に食物繊維、カルシウム、マグネシウム、鉄やビタミンが多い。つぎは加熱圧迫処理をしていない「丸麦」。押麦に比べ麦本来の風味があり、プリプリとして美味、食物繊維は白米の20倍。コレステロール吸収抑制や血糖血上昇を穏やかにする水溶性食物繊維βグルカンを含む。「もちあわ」は、エノコログサを祖先に持ち、ほんのりと甘く、とろりとした粘りとチーズのようなコクがある。おはぎやもち作りにも使われる「もちきび」。どちらも淡い黄色の雑穀で、脂質の酸化防止、動脈硬化予防に役立つ老化防止のビタミンEや鉄分・亜鉛などのミネラル、良質なたんぱく質も含む。あわと並び日本最古の穀物「ひえ」、雑穀の中でも栄養バランスが抜群に良いスーパーフード「アマランサス」、毛細血管を強化し、ビタミンCの吸収を助ける健康成分ルチンが非常に豊富な「そばの実」も加える。さらに漢方薬でもあるヨクイニン、ロイシン・チロシン・バリンやグルタミン酸、ビタミンBを含み、ヒスタミン抑制、リウマチ鎮痛、美肌効果が知られる穀物の王様「ハト麦」に、ご飯にモチモチ感を与え、玄米同様の栄養を持つ「もち玄米」。
▼この雑穀を合わせて、白米だけでなく、分搗き米、玄米を「よりおいしく」「より栄養価の高い」健康長寿食にするべくオリジナル雑穀ブレンドを開発中。