今回参加してくださった生産者からのメッセージ
 米山 仲雄さん  合鴨無農薬あきたこまち・秋田みそ生産者
〜有機農業に取り組むようになったきっかけ〜
農業に携わるようになった22歳のとき、父から「稲は土で作り、麦は肥料で作れ」と教えられました。その時からが私にとっての有機農業の始まりでした。

食糧増産体制の昭和30年代に、知人が水銀入りのセレサンという農薬を使用して、水銀中毒で農業のできない体になってしまいました。農薬を散布した後は、田んぼでは、どじょうやカエルの死体だらけ。小動物だけでなく人をも廃人にしてしまう薬を使った農作物など自分は絶対に食べたくない、そして、人にそんなものは売れない。それも大きな動機の一つになっています。

〜有機農業に取り組んできて〜
長年有機農業を実践してきて、決してそれはたやすいことではありませんが、自分自身の身体・健康を考えたときに、安全な食糧を作るという事が至極当然のことでありながら、それが難しくなっている現代農業を変えていかなくてはならないと思います。今では、かわいい合鴨と一緒に「化学肥料、農薬は使いたくない」この一心で頑張っています。

〜みなさまへのメッセージ〜
私も65才になります。来年から農業者年金を受給する年齢。言うならば農業定年です。体も辛い、農業を続けていても、わずかな収入にしかならない。それを見ている息子に農業を継がせるわけにもいかない。しまいには、田を売ってしまおうかとも考えました。
でも、大切に作り上げた土が、収入を守ろうと考えた生産者に渡ってしまったら、もう取り戻せません。この1年間、本当に悩みましたが、みなさんから「米山さんのお米、秋田みそがおいしかった!」という一言に感謝しつつ、農業者年金を無にしてでも、体力の続く限り、おいしく安心して食べる事ができるものを作り続けていく事を強く決心しました。どうぞこれからもよろしくお願いします。
 梅津 善助さん   とんとんクラブ豚肉・大豆生産者
〜環境保全型農業への取組み〜

安心、美味しいの豚肉を作るには健康な豚肉を育てるのが一番。
養豚で生計を立てるのはとても大変です。
養豚をはじめたときに、効率良く生産を続ける為に、薬に頼らなくてはなりませんでした。
最初は、軽い薬を使用しているのですが、月日を重ねるたびに強い抗生剤などを与えないと病死
してしまいます。これは、薬で抵抗力が無くなっている事と、飼料に問題がある事がわかりました。

かわいい豚が死んでしまうのは、本当に哀しいものです。それを見たくない一心で、健康な豚を育てようと思いました。それには、薬に頼らずに、無薬飼料を与え、きれいな環境(豚にストレスを与えないこまめな清掃)ときれいな水が必要です。この取り組みが、健康(美味しい)で死亡率の低い養豚につながりました。そらに、大豆や豚の飼料作りに、安心な豚の糞から堆肥を作る有畜複合経営が、自然の流れとして環境保全型農業への道となりました。

〜みなさまへのメッセージ〜
海外との価格競争では、日本の農業では勝てないと思います。このままでは4〜5年後には、農業を辞める人もたくさん出るのではと危機感を募らせています。これからも豚を健康に育て、一番安全で、美味しい豚肉をお届けして行きます。日本の養豚を守る為にも、どうぞ、末永くよろしくお願いします。


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