【山形県民考案】あけびの食べ方あれこれ

あけびの皮の、なんともいえないほろ苦さは、山形の秋の味覚。おとなの味わいです。
山形では本当にあけびの皮を食べています。直売所などでは天然物も出まわりますが、見た目の美しさ、サイズのほどよさから、栽培物のあけびがおすすめ。旬は9月上旬から中旬にかけて。
 あけびの実・果樹園・なっている姿

 山形のあけび

あけび 色がきれい

山形はあけびの生産量日本一。山形ではあけびの皮を食べることで有名。そのあけびのなかでも、朝日町産はテレビなどでも放映され有名になりました。

このあけび、山形では皮を使った炒めもの、煮物が昔から親しまれてきました。皮を食用にしている理由は、その高貴な色合いから秋のお彼岸のお供え物として定着していることや、山菜王国でもある山形であることで苦いものに慣れていること、そのベースに上杉鷹山の「かてもの」的な発想からではないかと個人的に考えています。

その味は・・・皮の部分は茄子のように煮汁をたっぷり含み、これに山菜のようなあけび特有のほろ苦い味わいが重なり、なんともいえない乙な味わいの郷土料理となります。噛み締めたときに口にじゅわっと広がる味わいはクセになるほど。

古くから親しまれた山形のあけびの皮料理を、是非、ご体験ください。

 

あけびの大きさ・あけびの重量

色のいいあけび

あけび一玉のサイズは、手前のヘタの部分を除き、長さ7~8cm×幅5cm前後が標準。あけびの重量はLで100gほど。皮は70g、種が30gほどです。これで1kg箱9玉前後入り。やや小ぶりな12玉入りのものは85gぐらいの重量(肉詰めにちょうどよいサイズ)。大きいものは3Lで200gほど。

 

あけびの収穫時期

山形産のあけび12玉前後

あけびは、作り手が少なく生産量がわずかな旬の味覚。生産者や減農薬、無農薬などの栽培区分を特定せずに、朝日町あけび生産組合の生産者の作業小屋で目利きした特選あけびをお届けしています。

品種名は生産者が独自にあけびを選抜し命名しています。「富士紫」や「秋月」「秋華」など。収穫時期によって異なります。

あけびの通販・販売はこちらへ

 

 

 

~山形のあけびの皮の食べ方・あけびのレシピ~

あけびの食べごろ

あけびには縦に筋があります。完熟するとここが開きます。皮が開いていないあけびで、触った感触が硬く感じる場合はまだ完熟前。常温で3~4日後したら食べごろになります。皮が開く前、そっとひっぱると開くぐらいのものがほどよい状態です。さらに数日すると種も甘くなり完熟した皮になります。 

 

あけびの皮の肉詰めレシピ その1

アケビ料理
写真は山形県ホームページより

<材料>
あけび・・・・・・4個
合びき肉・・・・・300グラム
まいたけ・・・・・150グラム
ごま油・・・・・・少々
調味料(みりん小さじ1、砂糖小さじ1、だし汁大さじ1、みそ大さじ1.5)たこ糸、またはかんぴょう

<作り方>
1) フライパンを熱し、合いびき肉、まいたけを入れて炒める。火が通ってきたら調味料を順に入れて炒め、ごま油少々を香りづけに入れる。味がなじんだら火からおろす。
2) あけびは両端を切り落とし、縦に切れ目を入れ、種と実を取り出す。
3) 1)が冷めたら2)のあけびの中に詰め、開かないようにたこ糸、または水で戻したかんぴょうで縛る。
4) フライパンを熱しごま油をひき、3)のあけびを炒める。途中弱火でふたをし、蒸し焼きにする。あけびの皮に火が通ったら出来上がり。

 

あけびの肉詰め オリジナル

<材料>
あけび:中2個
豚ひき肉:50g
舞茸:50g
しその実:小さじ1
かんぴょう:1m
味噌:大さじ1
酒:小さじ1
みりん:大さじ1
油:大さじ1 

<作り方>
あけび:種を取り出しさっと茹でてザルにあげておく
舞茸:小房にわける
かんぴょう:塩でもんで水洗いし2本に切っておく

1.フライパンでひき肉を炒め、舞茸を加えてさらに炒め、しその実を入れ、味噌、みりん、酒を入れて味を調えたら、火を止めて皿に取っておく。

2.茹でたあけびに肉を詰めて、かんぴょうで結び、フライパンで両面を焼いて完成。 

※肉詰めの具材は、旬のきのこや根菜類をお好みで。

 

あけびのてんぷら

1) 小麦粉と片栗粉を混ぜて(市販のから揚げ粉でもOK)、水を加えて固めに溶く。
2) あけびは両端を切り落とし、中身を取り出して、皮を幅1.5センチ程度の輪切りにする。これに、1)の衣をつけて揚げる。
※揚げると皮がやわらかくなるので、皮が硬いまま(あけびが未完熟)でもOK。

あけびの甘辛さっと炒め

てんぷら同様にあけびを切り、フライパンに油をひいて、砂糖、しょうゆ、みりん(各適量)で炒める。みそ炒めもOK.。仕上げに刻んだシソの葉を入れるとおいしい。

バルサミコ酢との相性抜群

あけび料理のために、さまざまな調味料を合わせてみました。あけびのほろ苦さには、王道の味噌のほか、バルサミコ酢との相性がよいことを発見。レシピをアップ

あけびの肉詰めを洋風にアレンジ

あけびイタリアン

ピーマンの肉詰めの要領で、あけびに肉を詰め、その上にチーズをのせてオーブン焼きにする。赤だし味噌とバルサミコ酢で作ったソースをかけて。紫の花はもって菊。

肉詰めがおいしいのだから、ミートソースやボロネーゼでもおいしいはず。チーズをのせてもおいしいのだから、ピザもおいしいはず。そこまでして食べてみたい、このほろ苦さを持つあけびは魅力的な食材です。来季にチャレンジ。

あけびと茄子の味噌炒め

あけび料理 洋風アレンジ

あけびの皮の両端を切り落として縦に切り(同じサイズに切り分けたナスを加えても)にオリーブオイルで炒めます(強火)。火が通ったら、味噌を入れて味付けし、さらにバルサミコ酢を入れます(弱火)。レシピはこちらへ

あけびの皮の炒め物

あけびと紅もってのせピザ

あけびのピザ

あけびの旬の時期に、紅もってという食用菊が出まわります。刻んだあけびとチーズ、少しの豚挽肉をピザにのせ、やけたら紅もってを散らしてできあがり。

長井市のイタリアン「シャッタカ」
アケビと山形産牛豚の白いミートソース フジィリ

あけびの皮が食べられる一押しレストラン
山形県白鷹町にある人気イタリアン料理店「シャッタカ」では、季節限定で「アケビと山形産牛豚の白いミートソース フジィリ」なるものがある。ようやく食べることができた。あけびと「がっぷりよつ」を組んだ迫力のある濃厚なソースがフィジリに絡む。うまし。イタリア料理 Siattaca

 

あけびの種の食べ方

あけびの種

あけびの種を食べるのが一般的。山形ではあまり食べないようです。完熟した種はやはり魅力的な味。種をとってよく冷やしてから。すっきりとした甘味をお楽しみください(口の残った種は食べません)。

ほかに、完熟したあけびの種をザルに入れ、種を濾してとった果汁で焼酎割りをするとおいしいと生産者白田さんの裏レシピ。これは乙な味。

あけびの種を使った漬物

あけびの実の漬物

完熟したあけびの実を取り出してその実に塩を振って、その漬け床でカブなどを漬物にすることもあります。あけびのゼリーにある酵素の働きと甘味でおいしい漬物になります。先人の知恵は素晴らしい。おすすめです。

干しアケビの作り方

干しアケビの作り方は以下のように紐を通して吊るしておく。
2日ほどしたら皮を外側に軽く反転させて内側にも陽と風が当たるように。
カラカラになれば完成。雨にはあてないように、カビ対策には焼酎霧吹き。

<干しあけびの戻し方>
皮は水で数時間戻し、一度下茹でしてから、ごぼうや人参などを巻いて、かんぴょうでむすび、ひたひたの煮汁で甘辛く煮付けます(トップの写真が干しアケビを使った料理です)。そのまま冷ましてできあがり。

※春の彼岸の供物として欠かせないものだったともあります。

干しアケビ

アケビの保存方法(冷凍保存)

あけびは炒め物にするときのようにカットしてから冷凍庫で保管できます。

 

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