【手仕事】かき混ぜ不要の糠床・失敗しない糠床作り

お手軽!手抜きのできる糠床のご案内

 糠床は毎日のお世話が必要です。乳酸発酵もうまくいき、塩の角がとれたころに、うっかりすると表面に白い産膜酵母がふわーっと、、、。これを何度か繰り返すと時間をかけて作り上げた糠床はもう元に戻りません。だから糠床は、忙しい人、毎日は糠漬けを食べない、という方にはハードルが高いものです。それでも私のように自家製の糠漬けをちょっと出したい、食べたいという願いを叶えるべく「手抜きのできる」糠床ができないものかと試行錯誤しました。

 まずは、少量しかつくらないことを前提に、空気を遮断すること、発酵を抑える冷蔵庫で保管すること、を条件とした結果、うまくできる方法が見つかりました。作り方は簡単です。

<用意するもの・分量>

 米糠500g、水500g、塩100g、ジップロックMサイズ、ボール

 ※ジップロックなどの袋はチャック式のものが便利。

<作り方>

  1. ボールに米糠と塩を混ぜ合わせて、水を加えて手でよく練り込みます。
  2. ジップロックに入れて(縁に付かないように袋を大きく開けて)空気を抜くように密封します。
  3. 常温に置き、3日一回ほど軽く揉み込みます。2週間ほど様子を見ます。

 ※ジップロックが破けても大丈夫なようにビニールに入れておく。

  • 袋がぷくっと膨らんでたら、発酵がはじまった証し。ガスを抜き、同じように揉み込みます。
  • 上記がもう一度できたら完成。捨て漬けようの野菜を入れて空気を抜き冷蔵庫へ。

  ※袋が膨らまなくても2週間ほど経過したら漬け込み開始。 

<ポイント>

・お好みで、唐辛子や昆布、柑橘皮、山椒などを加えて。

・おすすめは「酒粕」。仕込み時に5~10%ほど加えて。

・一袋が小さいので、味を変えた糠床を2つ、3つを作る(楽しむ)こともできます。

・最初の1カ月程度は塩気が強く感じます。きゅうりなど半日、根菜は1日で漬け込みを繰り返していくうちに味がなじんできます。毎回空気を抜くことがポイントです。

・ジップロックは揉み込んでいくうちに破れたり、口がちゃんとしまらなかったりします。ジップロックごとビニール袋に入れておき、様子をみて新しいジップロックに移し替えると安心です。

・発酵が弱いというときは常温に戻すと発酵が進みます。毎日使うなら常温のままでも。

・漬けていくうちに、野菜から出る水分は増え、野菜に移る塩分は減ります。

 糠を一部取り除いて、新しい糠と塩を加えて調整します。取り除いた糠は

・さいごに、常温で毎日手入れをする糠床には風味の点で劣りますが、真っ当な発酵食品に間違いありません。糠漬けのある生活を楽しんでいただければうれしいです。