夏の旬「夕顔」のレシピ~ほろ苦さが乙な味~

夕顔とは

夕顔といえば、丸い形をしてかんぴょうの原料になる野菜。山形では細長い夕顔を食しています。

山形と夕顔

ここ山形では、お盆のころに長夕顔を煮物にして、冷蔵庫で冷やしたものを食しています。わずかに感じる、ほろ苦さは体が浄化してくよう。しっとりとした食感はやさしい気持ちにさせてくれます。

どこで作っている?

この夕顔は、山形県の内陸部、おもに寒河江市や河北町、村山市、その他庄内地方、最上地方で作られています。猛暑にも負けないように手入れを続けると、気持ちよさそうに蔓を伸ばし、可憐な白い花を咲かせては実をつけ、じっくりと肥大していきます。旬は、8月上旬から中旬。サイズは、1本 3kg以上、60~80cmほど。

夕顔の花

~夕顔は、花のかたちも朝顔に似て、言ひつづけたるに、いとをかしかりぬべき花の姿に、実のありさまこそいとくちをしけれ~ 枕草子より
とあるように、この花からあの姿は想像もつきません。でもお味のほうは、繊細で、ほんのりとした甘味、ほんのりとした苦味があり、花の印象に近いように思います。

夕顔はどうやって食べる?レシピあれこれ

基本は煮物で
夕顔の煮物
夕顔30cmの皮を剥き、出汁800ml(出汁パックでもOK)に薄口醤油、酒、みりん各大さじ1、塩小さじ1/3を加えて沸騰させたら火を止めて、夕顔や具材を加えて落し蓋をしてコトコトと煮込み、、隠し味に牡蠣ソースを小さじ1/3を加えて完成。
具材には、鶏手羽先、厚揚げ、みょうが、茄子、枝豆など。薬味には七味唐辛子や和辛子を。
枝豆の入った煮びたし
夕顔500gに、水400mlに出汁を取り、醤油、酒、お酢各大さじ2、梅干し1個を加えて一煮立ちさせて、夕顔を加えたら中火で15分ほど煮ます。仕上げに茹でた枝豆を加えてできあがり。冷えてから食べると味が染みていて夏にぴったりの一品に。
※ポイント:皮はほんの少し青みが残るように剥くと、ほろ苦さが加わり乙な味となります。

あんかけもおすすめ

本葛や片栗粉でとろみをつけたあんかけ。
具材は、鶏手羽、鶏そぼろ、海老、ホタテ、枝豆などが相性。
冷蔵庫で冷やして。薄味に仕上げ、にこごりもまた美味。

味噌汁やスープの具として

薄切り、一口大などお好みで。とろりとした食感が楽しめます。


炒め物は簡単です

薄切りにして、豚肉、ゴーヤチャンプル風、旬の野菜とご一緒に。

 

実は夕顔のワタもおいしい


ほんのり甘く、クセがなくプルプルとした食感。
中華風のスープによく合います。写真お椀の中央に見えるのが夕顔のワタ。その他長ネギを加えています。
作り方は簡単。ワタをスプーンでくりぬき、手で一口大に割きながら種は取り、鶏がらスープをベースにして、具材が煮えたら仕上げにごま油を。


夕顔のお刺身、サラダ、酢の物、漬物もおいしい

お刺身はクセがなく透き通って美しい。酒の肴としても乙な味。
皮を剥き、ワタをとって冊の状態にして熱湯に3~5分。氷水で〆て。
薄切りでも厚切りどちらでも。生姜醤油、わさび醤油などお好みの調味料で。

夕顔の糠漬け・浅漬けもおいしい

夕顔は、ウリ科なので、ぬか漬けとの相性も抜群。皮を剥いて半日くらいで。


どうぞ、この時期にしか味わえない、他とは一味違う「夕顔」をお楽しみください。

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