稲作だより

  • ご飯の冷凍保存と玄米の保存 土の声 2022.05 No.195

    ▼ご飯はどのくらい日持ちするのでしょうか?炊飯器の保温でも6時間を過ぎると水分が抜けてパサついたり、黄ばんでしまったり、高温でも死滅しないバチルス菌が繁殖し嫌な臭いを発生させることも。おいしく食べるには朝炊いたご飯もお昼…

  • 最上川氾濫 土の声 2020.08 No.174

    ▼8月1日土曜日、長い長い梅雨があけた。その間の熊本で線状降雨帯による激甚災害、そして28日~29日にかけて記録的な豪雨により、ここ山形の最上川や支流が氾濫し、周辺都市の大蔵村、中山町、大江町、村山市、大石田町が水没した…

  • 稲葉の猿子 土の声 2020.09 No.175

    ▼日本中の作物を不作にしたあの長い梅雨がようやく明けた。曇雨天の中で育っていた出穂前の稲には梅雨明け後の陽射しはとても強く心配したが、喜びのほうが多かったように見えた。それでも屋外にあるものはやけどをするくらいに熱くなる…

  • 新米の香りを求めて 土の声 2020.10 No.176

    ▼「今年はきれいな米だよ」と堀会長。稲刈りも後半に差し掛かり、同時に米の乾燥調製も進められ、ようやく玄米の姿を見ることができる。全体に完熟したぷっくりと稔った米で、未熟で粒の小さい下米も少ない上々の出来栄え。▼春先から心…

  • 分搗き米 土の声 2020.11 No.177

    ▼お米の種の籾を取り除くと「玄米」になる。これを精米し、表皮をきれいに削り取ると白米となり、ふっくらと炊き上がる、おいしいご飯になる。▼米の表面には筋があり表皮が少し残るとわずかにボソボソとした感じを受ける。が、噛み進め…

  • 今年はぬか漬けで美しく 土の声 2021.01 No.179

    ▼「何はなくとも香の物」。この前提には「ご飯を食べるために」が存在する。ひと昔前では、どこの家庭でもこの自家製が食事の根底にあったことは間違いありません。そのなかでも「ぬか漬け」は、白米に不足する栄養素ビタミンB1や老化…

  • 香の物の副作用 土の声 2021.02 No.180

    ▼「香の物」があるだけでご飯がぐっと進む。しかもそれはうまい。香の物とは、茶懐石料理の「聞香」の際、臭覚がにぶったときに、沢庵を口にして臭覚を戻すために使われたことからこの名がついたとある。「香りのよい物」ではなかったが…

  • ごはんの味は一期一会 土の声 2021.04 No.182

    ▼ご飯はいつもおいしいと感じられるものの、厳密には、同じ味は再現することは困難で一期一会の味。お米を作り、お届けする側としては、健康への想いを胸に、生産者、銘柄、収穫からの期間、気温や湿度、精米具合などさまざまな条件で精…

  • 海苔の音 土の声 2021.05 No.183

    16分音符で「バリバリバリバリバリッ!」、「パリッ」ではない。▼こんなにも鮮烈で壮快な音を発するとは思わなかった。これは海苔を巻いたおにぎりを食べたときの音。海苔 半切りの中央に塩にぎりを右手でドンとのせ、持ち上げたら左…

  • かくれんぼ 土の声 2021.06 No.184

    ▼計量器で精米した米を袋に流し込んだら、その中へ唐辛子をすっと差し込み封をする。これは、穀物に発生する虫への対策。虫混入の可能性の表明でもありながら、混入はゼロを目指さなくてはならない。▼昨年から大幅に改善したものの、5…

  • かくれんぼⅢ 土の声 2021.08 No.186

     穀類に発生するメイガとの「かくれんぼ」は終わらない。前号でご報告の「ノシメ」マダラメイガの成虫はその後も見かけない。幼虫への対策も続けている。ただし、体長1cmほどの「スジ」マダラメイガは先月より少なくなりながらもまだ…

  • かくれんぼⅣ 土の声 2021.09 No.187

     前月号で、その後をご報告します、とした「メイガの繭」は羽化までの日数が経過しているのに動きがない。二つあるので一つを開いてみた、、、。すると中には黒いものが。どうやら蛹で終わっていたようだ。その翌日、一匹のノシメマダラ…

  • かくれんぼは負け 土の声 2021.10 No.188

    ▼メイガとのかくれんぼは、スジマダラメイガに軍配があがった。夏を終えてまだちらほら見る(つまり2世目、3世代が羽化している)。激減しながらも、みなさまのお米のなかに成虫、幼虫、卵が紛れ込んだはず。その声は届いておりません…

  • 中山道と力餅 土の声 2021.11 No.189

    ▼木曾路はすべて山の中である。の書き出しで有名な中山道。全長約百三十九里(約五百四十六km)。長野の福島宿と上松宿の間には「桟や命をからむ蔦葛」と芭蕉翁が詠んだ「木曽の棧」があり、その手前の和田宿から下諏訪宿の間には最大…

  • 雑穀の底力。土の声 2021.12 No.190

    ▼中国では古くから長寿食にで利用されてきた「黒米」。あの楊貴妃も食していたという。白米に混ぜて炊くと赤紫ご飯になり、もちもちとしておいしい。この色は抗酸化物質アントシアニン。目の機能改善や動脈硬化予防になり、その他玄米同…

  • 仕送り便はじまる。土の声 2022.02 No.192

    ▼「毎日おいしい給食をありがとうございました。給食を楽しみに学校に行っていました。って給食センターにお手紙でも書いてあげたい」と食べることが大好きな娘が妻と楽しく会話していた。学校給食のメニューは毎月配布され、毎朝眺めな…

  • 有機農業は持続可能なのか。土の声 2022.04 No194 

    ▼新型コロナのパンデミックによって世界の経済活動は著しく落ち込み、温暖化の影響により世界各地で大規模な洪水や干ばつが頻発し、昨年COP26もあり、再び環境問題意識が世界中で高まっていた。コロナが弱毒化し世界が経済活動へシ…