有機の田んぼは生き物の楽園 土の声 2016.07 No.125

▼田植えから一か月半が過ぎた。事務所近くにある熊谷さんの田んぼを覗いてみると、人の気配を察知したのか、なにかがヒュッヒュッと動いた。離れたところで水面が揺れている。▼しかし、目にするのは、アメンボ、アマガエル、みじんこ、…

田んぼと水 土の声 2016.08 No.126

▼私たちが食べているお米は水稲。水稲とは水田で作る稲のこと。水をたくさん使って作られます。今は、中干しを終えて、潅水と落水を繰り返す「間断灌漑」をしている最中。このあと、出穂から花が咲く時期には、たくさんの水を必要とする…

満身創痍で 土の声 2016.09 No.127

▼今年の夏は気圧配置が異例でした。そのため、台風被害の少ない北海道に台風が4度も襲ったのです。8月17日に7号、21日に11号、23日に9号、31日にダメ押しのUターン台風10号。ハウス倒壊、河川氾濫、冠水など甚大な被害…

やまがたびより 土の声 2016.10 No.128

▼今年は、台風による被害が多かった。それも北海道から沖縄まで日本各地で冠水被害があった。今年の作柄は悪いのではとの予想に反し、被害は一部地域だったため、全国平均の作況指数は、「103」という高い数字。東北は、やや良の「1…

クイズです 土の声 2016.11 No.128

▼さて、つぎの説明と一致する銘柄はなんでしょうか。★銘柄・・・a・ササニシキ b・つや姫 c・あきたこまち d・はえぬき e・つや姫 f・ミルキークイーン。★説明・・・(1)粘りが少なく、あっさり・薄味の和食やお茶漬けに…

お米一合って何グラム? 土の声 2016.12 No.130

▼お米一合って何グラム?それに対して水は何ミリリットル?数字で覚えておくと計量カップが見当たらない、炊飯器が壊れて、というときに便利です。お米一合は約150g、それに対する水の量は1.2倍の180ml(白米)。おもしろい…

口飽きしないお米 土の声 2017.01 No.131

▼昨年11月26日、山形県庄内町で行われた「第10回あなたが選ぶ日本一おいしい米コンテスト」の決勝大会へ行きました。このコンテストのおもしろいところは、機械による判定ではないこと。一次審査は一般公募の試食人へ5種類の米が…

西暦756年の稲作 土の声 2017.02 No.132

▼雪のない正月を迎えた山形。雪が降ってもあっという間に大地に吸い込まれていった。雪国に住むものにとって雪がない光景は、なんとも不安な気持ちにさせる。「雪は豊年の瑞」、こんな言葉があるからかもしれない。このまま春になるので…

稲作は縄文時代からはじまった 土の声 2017.03 No.133

▼縄文時代中期の東北の人口は、46,700人と推定されています(小山修三)。これは九州の9倍。当時の平均気温は今よりも2度以上も高く、東北でも過ごしやすかっただけでなく、この気候によって、落葉広葉性が広く生い茂り、ドング…

SODの原料ミネラル 土の声 2017.04 No.134

▼「この米一粒一粒にいかに栄養を詰め込むことができるか、これが百姓の仕事」と一病息災を経験した熊谷氏。建築士として働いているときに眼底出血を起こし、医師から失明宣告を受けたのちに、眼の回復には「発芽玄米」がよいと知り、自…

食がすすまないときには 土の声 2017.06 No.135

▼「冷やし中華はじめました」の季節がやってきました。まだ夏の体になっていないこの季節だから、少し暑くなるだけで、冷やし中華、キンと冷えた蕎麦、素麺、そしてビールなど冷たいものを喉に通したくなります。それに「初物」的な喜ば…

人のいない田んぼ 土の声 2017.07 No.136

▼今年も無事に田植えが終了。5月は一年のなかでも一番田圃に人がいるのかもしれません。畔の除草、田起こし、肥料撒布、代かき、田植えと作業が続くため。とはいっても、ほとんどは機械を使った作業で、人が腰をかがめる姿は少ない。唯…

合鴨農法の鴨の行く末 土の声 2017.07 No.137

▼秋田の米山さん、酒田の堀さんが取り組んでいる「合鴨農法」。田植え後に鴨を放すと、生え始めた雑草や、稲につく虫を食べてくれる。それだけではない。鴨が泳ぎまわることで、田圃が攪拌されて水が濁り、遮光されるのでその後の雑草の…

今年はカラスと知恵比べ 土の声 2017.08 No.138

▼山形県内陸部の天童から新庄方面に北上し、日本海に注ぐ最上川に沿って車で1時間。庄内平野に入ると稲の姿が変わります。稲穂が風に揺られてキラキラと輝いているのです。この日は陽射しが強く夏日にも関わらず、車から降りても「そよ…

ひどい日照不足。土の声 2017.09 No.139

日照不足の東日本。今年のお米は大丈夫?▼連日、日照不足、野菜高騰と新聞やニュースで報道されています。東京は8月に入って21日連続雨の記録。仙台はそれを上回る31日連続の雨。日照時期は例年比で33%。さらに、冷害を引き起こ…

黄金色の理由 土の声 2017.10 No.140

▼秋晴れの午後。西に傾きはじめた陽射しに向かって車を走らせていると、目の前に黄金色に輝く海が現れます。ここは山形県天童市。農道に入ると、つがいとなった赤とんぼは目の前を横切り、サラサラサラと穂波の音、コオロギの鳴き声、イ…

信頼に応えるものを作る 土の声 2017.11 No.141

▼東北農政局より「平成28年産 米生産費(東北)」が発表された。作付面積別に見てみると、5反歩以下の場合、10aあたりの生産費が18万4千円(労働費約4万2千円)。作付面積の平均でもある3~5町歩では、11万7千円(労働…

寒気から大地を守ってくれる雪 土の声 2018.01 No.143

▼ここは雪国山形。年末から年始にかけて雪が降り積もり、田圃だけでなく街中が真っ白に。晴れた日のキンと冷えた空気と、遠くにそびえる月山や葉山が、この白い田圃の美しさをさらに際立たせます。▼雪が白く見えるのは、太陽の可視光線…

粥有十利 土の声 2018.02 No.144

▼今年は日本列島が寒波に包まれて寒い冬となっています。例年以上の寒さもあってか、インフルエンザが大流行しています。▼風邪をひいたときに食べるものの代表といえば「お粥」。昔からお粥には十徳があると云われています。その昔をた…

ごはん一杯にお米は何粒? 土の声 2018.03 No.145

▼3月は米作りが本格的にはじまります。まずはいい苗を作るために種籾の選別から。水に塩を入れて比重を調整すると、軽い種籾は水に浮き、重たい種籾は水に沈みます。これを利用した種籾選別方法が「塩水選」です。▼今回は、その種籾一…

殺菌は耐性のできない温水で 土の声 208.04 No.146

▼米作りの第一段階「塩水選」で種籾の選別をすると種籾の殺菌に移ります。種籾に「イネばか苗病」「いもち病」「苗立枯病」などの病原菌がついているからです。その殺菌方法として私たちは農薬を使用せず「温湯消毒」を採用しています。…

高齢者1人でもコメ作りができるが 土の声 2018.05 No.147

▼春の大型連休ゴールデンウイーク。米作りの現場では「田起こし」を終えて水を待っているところ。米を作る農家の多くは、高齢者やサラリーマン農家が多いのだから、人手のある大型連休中に田植えをするのが都合がよいのでは?と思ったこ…

アメンボの匂い 土の声 2018.06 No.148

▼田植えを終えたばかりの田圃で一番に目にする生き物はカエルとアメンボ。畔を歩くと、孵化したばかりのイナゴが誤って水面へ落ちる。するとアメンボがサッとイナゴに近づき、サッと離れ、時間をおいてから戻ってきて捕まえる。毒でも注…

ホウネンエビ 土の声 2018.07 No.149

▼先月号では、「アメンボ」の甘い飴のような匂いを確認できずにタイムリミット。その後、熊谷さんの田圃に立ち寄り、アメンボの匂いを確認しようと田圃のなかを覗くと、メダカくらいの”なにか”が数匹泳いでいる。メダカは群れていて、…

今年はどうなるか 土の声 2018.09 No.151

▼稲穂が垂れてきた。山形県北部の最上地域では、8月上旬、中旬、下旬と三度目の豪雨。ひどいところでは冠水被害、そうでなくとも稲が倒伏した田圃も多い。そして台風21号がやってくる。被害が軽微であることを願うしかない。▼温暖化…

ど根性米 土の声 2018.10 No.152

▼9月に入ると、8月のあの暑さを忘れてしまうほど、涼しくなった。これも異常のはず。必ず暑さが戻ってくると身構えていたものの、結局は涼しい日が続いた。▼9月に入ると、8月のあの暑さを忘れてしまうほど、涼しくなった。これも異…

不作 土の声 2018.11 No.153

▼10月1日に農林水産省より米の収穫量を予想した「作況指数」が発表された。著しく低かったのが北海道の90。山形は99、秋田で98、宮城は103。この頃は、まだ収穫がはじまったばかりで、願いを込めてこの数字を信じるようにし…

何はなくとも香の物 土の声 2018.12 No.154

▼日本人のコメ消費量は54キロ。昭和36年の118 キロをピークに比べて半分以下。それでもご飯は主食であることは変わらない。▼昔から「何はなくとも香の物」と云われてきたが、これも変わらないような気がする。食卓に白菜漬けな…

納豆汁 土の声 2019.01 No.155

▼せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、、、。ここは雪国山形。七草はみな雪の下。そんなことから一月七日の「七草粥」の代わりには「納豆汁」を食べる風習があります。▼「さむくなっとすんだぁ、昔はなん…